アクア|地球を守るハイブリッド

1. 開発の背景
- プリウスの成功(1997年発売)によってトヨタはハイブリッド技術で世界をリードしましたが、プリウスは車格的に「ミッドサイズセダン」であり、もっと手頃でコンパクトなハイブリッドカーが欲しいという声が強まっていました。
- 特に日本市場では「都市部で扱いやすく、燃費の良い小型車」への需要が高まっていたことが大きな要因です。
- こうして「誰もが手に入れやすいハイブリッドカー」というコンセプトのもと、プリウスの弟分としてアクアが企画されました。
2. 開発の目的
- 低価格帯でのハイブリッド普及
→ プリウスより小型・安価にすることで、若年層や幅広いユーザー層にアプローチ。 - 世界最高水準の低燃費
→ 発売当時(2011年)、JC08モードで35.4km/Lという世界トップクラスの燃費を実現。 - 都市生活に最適なコンパクト設計
→ 全長4m弱の5ナンバーサイズで、取り回しの良さを追求。
3. 名前の由来
- 「Aqua(アクア)」=ラテン語で「水」。
- **「クリーン」「親しみやすさ」「生活に溶け込む存在」**という意味が込められていました。
4. 発売とその後
- 2011年12月:日本で発売。発売直後から月販約2万台を記録し、大ヒット。
- 2013年・2015年のマイナーチェンジを経て改良が続き、燃費・安全性・デザインを強化。
- 2021年:2代目アクア登場。最新ハイブリッドシステムやバイポーラ型ニッケル水素電池を採用し、燃費だけでなく走行性能や快適性も重視する方向に進化。
アクアは
- 「プリウスの技術をもっと小さく・安く・身近に」
- 「都市生活者や若い世代に届くハイブリッド」
という狙いで開発された車です。結果として、2010年代を代表する大ヒットコンパクトカーとなり、日本のハイブリッド普及を一気に押し上げました。
- **初代アクア(2011年発売)**から現行型(2代目・2021年発売)まで、トヨタはアクアを一貫してハイブリッド専用モデルとして開発・販売しています。
- 小型ハッチバックとして「コンパクトカー × ハイブリッド」を前面に打ち出したのが特徴です。
- ガソリンのみの仕様やEV仕様は存在せず、**すべてガソリンエンジン+モーターのハイブリッド(THS-II)**です。
- 現行型では最新のハイブリッドシステムを搭載し、燃費性能に加えてE-Four(電動4WD)やバイポーラ型ニッケル水素電池といった新技術も導入されています。