保険・保障プランオプション設計｜算定根拠
レンタカーの保険のプラン、保障について、なぜ存在しているのか、その費用が高いのか、安いのか？疑問に思ったことがあるでしょうか。
TANAAKKレンタカーでは「移動の自由を解き放つ」というコンセプトのもと、いますぐ旅に出たい、今すぐ移動したいという根源的な需要に対して最小エネルギー、最小コストで車両を配置できるような事業運営の仕組みを発明しようとしています。
保険設計の例題
※最新のTANAAKKレンタカーの保険プランとは異なります。補償内容等はアップデートされるため最新版はこちらを参照してください。
| No. | 保険プラン | 価格 | NOC | 車両補償 | 対物補償 | 対人補償 | 搭乗者人身傷害補償 | ロードサービス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 安心安全フルカバープラン | 2,500 | 負担なし | 実費負担なし（0円） | 実費負担なし（0円） | 負担なし（無制限） | 負担なし、無制限（搭乗者全員） | 負担なし |
| 2 | 安全運転プラン | 1,800 | 負担なし | 実費負担あり（5万円まで） | 実費負担あり（5万円まで） | 負担なし（無制限） | 負担なし、無制限（搭乗者全員） | 負担なし |
| 3 | ミニ補償プラン | 1,200 | 実費負担あり（大破14万円、修理5万円） | 実費負担あり（5万円まで） | 実費負担あり（5万円まで） | 負担なし（無制限） | 負担なし、無制限（搭乗者全員） | 負担なし |
| 4 | 基本プラン | 0 | 実費負担あり（大破14万円、修理5万円） | 実費負担あり（全損の場合車両実費） | 実費負担あり（5万円まで） | 負担なし（無制限） | 負担なし、無制限（搭乗者全員） | 負担なし |
TANAAKKレンタカーではおおよそ100回（100日）の利用に1回の割合で軽微な事故（こすりなど）が発生します。事故が発生し、傷ができてしまった場合には、代替部品や修理作業等、自動車整備工場に運搬し、費用をかけて修理することになります。ここで発生する部品代、修理人工、運搬費用などの諸経費が発生するとともに、本来車両を稼働させたことによって得られる1日の利用料が得られなくなります。ローシーズンからハイシーズンで1日あたり8000円〜15000円の収益が見込めなくなってしまうということです。これを補填するのがノンオペレーションチャージ（NOC）という保障項目です。
保障オプションはレンタカー各社によって金額が異なっています。事故を起こさないのは一番ですが、事故を起こしてしまった場合に多大なリスクを被るのも問題であり、大数の法則で全体で保障するという考え方です。これは生命保険や医療保険の考え方と同様です。
この保障をいくらに設定するか、例えばレンタカー利用100回に1回の軽微な事故で発生する修理費用が約10万円、修理工場の空き状況にもよりますが最大5日稼働を止めるとして約5万円のNOCです。レンタカー利用の2000回に1回は車両をスクラップにする必要があるくらいの大きな事故が発生します。車両代金約100万円に加えて、NOCが２週間ほど14万円発生するとして、114万円となります。
ここから、安心プラン2500円が高いか安いかを計算します。
1000回のユーザー利用で2500*1000=250万円の安心プラン積立金があるとします。
10回は損害15万円(NOC5万円、車両損害10万円)=10*15万円=150万円
1回の大破、全損事故は損害114万円(NOC14万円+車両100万円)=114万円
その他、事故の場合はスタッフの対応などのコストも発生します。
150+114=264万円となり、1日あたりの安心プラン2500円*1000回=250万円なので、1日当たりの保険オプション2500円は高いと感じる方もいらっしゃるとは思いますが、損害総額に比べると妥当であり、このオプションを1000円にした場合、足りない1500円はレンタカーの基本料金に追加されていたり、あるいはレンタカー事業者が赤字運営することにより拡大できないことでお客様の利便性が高まらないなど、見えないコストとしてユーザーの皆様が負担することとなるのです。
レンタカーの車両が軽自動車か、コンパクトカーか、ハイブリッドカーか、または年式によって基本料金は変わるものの、事故が起きた場合の負担についてどのようにユーザーに配分するかについては上記の考え方が基本となります。
一定の確率で起こってしまう事故について、ユーザーの皆様にとって公平な費用負担と最適なローコストオペレーションの収束値を考えた上で、TANAAKKレンタカーは保険オプションを設計しています。
事故が起きた時のリスク0という安心のために最初からプレミアムを支払い、少し高めのレンタカー利用料を支払うのか。それとも、事故を起こさないための注意をすることによって、利用料を低く保つのかというトレードオフをユーザー様に提示することにより、運転計画やドライバー経験に応じた保障を選択することができます。
24時間のデリバリー型レンタカー運営には従来型の定置型レンタカーに比べて異なるコストがかかります。イノベーションを起こしつつ、従来型のレンタカーと大きく異なる価値を提供しつつ、さほど変わらないコストでサービスを提供するには経営努力が必要不可欠です。
従来型レンタカーの主なコスト
・車両費、保険料、重量税など
・事務所や駐車場設備の地代水道光熱費
・窓口が空いている時間の貸し借り（通常朝8時から夜8時の間）
TANAAKKレンタカーの主なコスト
・車両費、保険料、重量税など
・事務所経費は比較的抑えられる
・デリバリーの駐車料金と労務費
・デジタルキー認証、スマートフォンによる書類の受け渡し
・従来のレンタカー窓口が空いていない時間の対応（貸出か返却が、夜20時～朝8時の間）
TANAAKKレンタカーでは基本料金は抑えつつ、ユーザー様ご自身で選択する保障のレベルによって、リスクを公平に分配するという考え方をとることで、「移動の自由を解き放つ」というコンセプトをローコストオペレーションで実現しています。